ジャガーXF スポーツブレーク(ステーションワゴン)の基本スペック(レビュー車両)
- レビューグレード:XF SPORTBREAK LUXURY
- パワートレイン:Turbo Disel / 2200cc / 4-Cylinder / 160PS
- トランスミッション:8AT
- 足回り:後輪駆動FR、オプションの18インチアルミホイール、後部足回りエアサス
- 販売価格:5,000,000円〜(欧州価格)
ジャガー XF の外装デザイン
BMWやベンツに比べると全体的にシンプル過ぎるのかもしれませんが、こう言った車はゴテゴテと余計なラインを作らず、上品な方が”ドライバーの品”も高く見えるのではないかと思います。
ジャガー XF の内装デザイン
次に感じるのはレザーシートや木目の美しさです。以前レクサスにも乗ったことがありますが、落ち着き・自然さが一歩上をいっています。
ナビは最近なりがちなコマンダー方式では無く、通常のタッチパネル方式。私はコマンダー方式は格好ばかりで操作性が悪いと思いますので、普通にタッチパネルで安心しました。
画面上でエアコン、ナビ、オーディオ類の操作が可能です。どれもソフトウェアの設計がなかなか良く、日本のナビに慣れた私にも違和感がありません。地図も今回借りたドイツだけでなく、欧州各国分が内蔵されており、国を越えた行き先設定が出来るのは嬉しく思います。
オーディオについても機能的で、Bluetoothが内蔵されているので、ペアリングしてiPhoneの音楽を再生すれば車のスピーカーから音楽が流れます。少々残念なのは音。ジャガー純正バージョンですが、とにかく音が軽い。調節してもキンキンしていて厚みが出ません。剛性はある車だと思うので、単純に音響のセッティングがイマイチなのかもしれません。
こちらはドライブセレクターとパーキングブレーキ。エンジンをかけると、一番奥のセレクターが下から這い出してきて、回転させるとドライブレンジに入れることができます。また電子パーキングブレーキは引けばONになります。
一箇所残念だったのはメーター。先の内装に比べるとなんとも安っぽいのです。高級に見えないメッキや青い線が全然イメージと合っていませんし、真ん中の液晶は大きいものの、薄い画面表示で少し古臭さがあります。私が乗っている三菱車の方が、色が綺麗で見やすいです。
内装についても見た目はシンプルですが、ゴテゴテと色々なスイッチが付いている他の欧州車に比べると、落ち着いていて大人っぽさがあると感じます。
ジャガー XF の運転フィーリング
また幅が大きく前方も見え辛いので、その点で大分疲れてしまいました。アウトバーンの道路工事をしている区間では車線幅が2.0mを切ります(車線を減らさないように各車線の幅を切り詰める)。この車は1.9mですから、とにかくギリギリで隣の車線の車に接触しそうになります。もちろん小回りもまったく効かず、駐車にも苦労します。
加速については全く文句なく、ディーゼルターボらしい大胆な加速です。8ATはスムーズですし、時折パドルシフトを使って加速すると、”ドーン”とトルクが湧き上がり鋭く巨体が突き進んでいきます。特にジャガーのエンジンは無駄な振動が無く、本当にスムーズに回転が上がるので特に気持ち良さを実感出来ます。8速ATとディーゼルエンジンの組み合わせは最高です。
高級車と言うことで”フワフワ”な乗り心地かと思ったのですが、そんな様子は全くの皆無。バシッとした安定感があり、椅子と車体の間にもう一枚鉄板が挟まれたようなそんな感覚を持ちます。
しかし一方で路面の凹凸は思ったよりも拾います。たまにコトコトと振動を感じるのです。18インチだからと言うこともあると思いますが、運転が好きな人にとってはコントロールしやすいので良いのではないでしょうか。
一点残念だったのはビビリ音。少々路面が荒れた部分があったのですが、共振して内装からビビリ音が出たまま止まらなくなってしまいました。見える部分と見えない部分の差を感じてしまいます。
ジャガー XF の総合評価
1.8トンもある車体で160kmまで出して、思い通り運転をして、トータル燃費は”リッター18km”です。ディーゼルと高速走行のセットだからこそ出る燃費だとは思いますが、日々燃費スペシャルのガソリン車に乗っていてもなかなか出せない燃費ですので、やはり感心してしまいます。
日本ではディーゼル車もスポーツブレークも売られていないようですが、デザイン面でも機能面でも実にもったいない事です。こんなに上品で良い車があれば、一生懸命お金を貯めて乗ってやる!と、もっと頑張りたくなります。