2020/06/23

【Car Review】フィアット 500 北米仕様 FIAT 500 USA レビュー

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2012年シアトルドライブの旅では偶然にして、FIAT500をレンタルすることが出来ました。イタリア車に乗る機会など今後一生無いかもしれませんので、雰囲気だけでも皆様にお伝え出来ればと思います。




FIAT500 北米仕様 の基本スペック(レビュー車両)

  • レビューグレード:POP
  • パワートレイン:1.4 16v Multiair / NA / 1400cc / 4-Cylinder / 100PS
  • トランスミッション:6AT(マニュアルモード付)
  • タイヤ・ホイールサイズ:15インチ コンチネンタルタイヤ
  • 安全装備:7エアバッグ ABS+EBD 4輪ディスクブレーキ
  • 販売価格:16,000USD


フィアット500の外装デザイン

第一印象は塗装が綺麗でカッコ良いというものでした。レンタカーで一番安いグレード=一番安いコンパクトカーですから、大抵酷使されて色がくすんでいます。

一方こちらの車体は走行距離を見ると40000kmほどですから、その割にはまだまだ新車と言われても違和感がありません。

フロントやリアはいわゆるカワイイ系・女性向けですが、側面は思った以上にスポーティ。無駄がなくやや前傾に見えるデザインのおかげか、いかにも速そうな気がしてきます。

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その中でも私が特に気に入ったのはアルミホイールです。良く見かける塊を押し潰したようなデザインではなく、U字型のフレームで構成されており上品に見えます。

日本仕様には無いようですが、このホイールが最もシンプルで適切なコンビネーションであると感じました。ちなみにサイズは15インチ。安全性、乗り心地で考えるとバランスが取れています。

フィアット500の内装

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次に運転席へと乗り込みます。真っ先に目に飛び込んでくるのは赤いパネルと、特徴的なメーターの構成。これだけでも個性的な車である事を感じさせます。マニュアルエアコンやサイドブレーキ、後部座席にかけてのプラスチックは安いイメージですが、その分フロントにはお金がかかっているように感じました。

メーターは外周が速度、内周がタコメーター、内側には時計、速度、ギア、温度、再生している音楽情報が表示されます。燃費計はありそうでありません。全てがマイル表示なので、横の設定ボタンでkm表示にすることも出来ました。

その他の装備を見ていくと、クルーズコントロール、CD/MP3オーディオ、グローブボックス内のAUX端子、6速マニュアルモード、ツィーター等が装着されています。必要にして十分な装備です。

ただし後ろの荷室は非常に狭く、スーツケース をそのまま収納することが出来ませんでした。後部座席をたたんで置きます。小さいトノカバーも付いていますが、あまりにもチープな部品なので、ついつい雑に放り込んでしまいました。車体後部の見え辛い部分にあまりお金がかかっていない印象です。




フィアット500の運転フィーリング

駐車場から出て驚いたのはハンドルの軽さとブレーキの強烈なかかり方です。普段重めのハンドルを握っているせいか、とてつもなく軽く感じます。

またブレーキは少し踏んだだけで前のめりになってしました。その度にポータブルナビが外れてこちらに飛んできます。よく言えば非常に効きが良いブレーキなので、安心感につながる側面もありました。


アクセルレスポンスは予想通り厳しい印象です。重量1トンで1.4リッター自然吸気エンジンですのでパワーに余裕はあるはずですが、出足が悪く、ギアの変速ショックが強烈。エンジン音も「ヴァ~」と鳴るスムーズさの無いエンジンで、日本のコンパクトの方がマシかもしれません。

しかしスピードが出てしまえば後は快適そのもの。制限速度の時速70マイル(約112km)まで加速してもまだまだ余裕があります。この排気量に6速ATは決して悪い組み合わせではないのかもしれません。先の軽いステアリングも高速域では安定感が増します。

アメリカは荒れた道が多く、乗り心地は悪くなりやすい環境です。この車の足回りは固めで、轍や段差ではそれなりの振動が伴います。アメリカ仕様はセッティングを変えているようですが、道路状況に合っているとは言えません。

一方この固さのおかげでカーブではスムーズに曲がっていきます。車体の軽さや小ささもありますが、思った通りに車が動いていくのは気持ち良いものです。これなら初心者でも運転しやすく、愛着が増していくことでしょう。

フィアット500の総合評価

米国の16,000ドルという値付けなら納得するものの、日本の販売価格である200万円を出すかと言われたら悩むところです。デザインは高級ブランドレベルと言えますが、構成されている部品はごくごく普通の一般車レベルだと思います。世界で見ればFIATも大衆車を作る企業ですから、決して高級ブランドではありません。

一方割に合わないと言っておきながら私はこの車を欲しいと感じました。一見矛盾していますが、ここまでまとまったパッケージングは最近あまり見ません。日本の軽がその典型ですが、内装の広さや使い勝手ばかりが優先されて、見た目の美しさは最後のオマケのようです。

大衆製品になっていく以上避けられない現実ですが、改めて所有する喜び・満足感を主に考えた時にはフィアット500の個性が光ります。

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最後に、アメリカでコンパクトカーをレンタルする意味はあるのか?というのが、皆様の最大の疑問では無いでしょうか。確かに国土が広く遠距離での移動には、まったく適していません。しかし都市部に目を向けると事情が異なってきます。

これまで行ったシアトルやサンフランシスコを例に取ると、道は決して広くは無く、駐車場も数が少なく狭い場所が沢山あります。いざ走りだしたは良いが、日本以上に駐車に困る事もあります。

広い北米大陸で大きな車に乗るのも楽しみの一つですが、都市部に滞在される方はその点も十分に考慮されることをおすすめします。




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