2015/09/26

【タイ製輸入車】三菱自動車ミラージュ MITSUBISHI MIRAGE ドライブレビュー

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ
最近の自動車メーカーの合言葉は”低燃費”。加えて世界に目を向けると、新興国をターゲットとした”低価格車競争”が挙げられます。今回は三菱自動車の低価格・世界戦略車であるミラージュをレンタルしましたので、レポートしていきたいと思います。




三菱自動車ミラージュの基本スペック

  • 乗車車両のグレード:Mグレード
  • エンジン:1.0リッター3気筒DOHC (69馬力!)
  • 重量:860kg〜(参考:トヨタパッソ 910kg〜)
  • 値段:118万円〜
  • スピードメーター:やる気の200kmスケール(普通は180kmまで)


1.外観・デザイン

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Front
今回オリックスレンタカーでお借りしたミラージュ。偶然ながら走行距離・年式からしてもほとんど新車でした。レンタカーと言えど、まだまだピカピカで気持ち良いです。

早速外装をチェックしてみますと、まず良いポイントは余計な張り出しが無い事。四隅が分かりやすいので、慣れない車ながら駐車は楽々です。とにかくシンプルで、悪く言えばこれと言って特徴がありません。もし三菱のロゴを外して、外国のメーカーのエンブレムを付けても全く気がつかない事でしょう。これまでの三菱っぽさは無いし、他車との共通項も見えません。

レンタカーでも長く乗ってると何となく情が湧くものですが、どうにもこの車は眺めても面白く無く、そのせいか写真も少ないわけです笑。ダサいとは言い切れ無いものの、チープさは否めません。

2.内装

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Interior
使い勝手の点から言うと、内装は悪くありません。ナビは見易い設置位置ですし、ボタン類も大変分かりやすい配置で、誰が乗っても戸惑う事がありません。凝ってはいませんが、世界中で売られる車だとすれば、自然で良い配置だと言えます。

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Interior2
少し驚いたのがこちらの”オートエアコン”。Mグレードは135万円程度ですが、この価格でオートエアコンを積んでいるコンパクトカーは意外と無いんですよね。軽であればムーブあたりは120万円代から積んでいるようです。

操作パネル自体は三菱の最上級クラスである”アウトランダーPHEV”と同じ。アウトランダーは左右座席の独立温度調整がついていますが、ミラージュは省略。逆を言えば、非常に高いアウトランダーと一番安いミラージュの部品が同じと言うのはユーザーとしてどうでしょうか・・・。

アウトランダーPHEV-interior
なお使い回しは三菱の得意技で、ウインドーの開閉ボタン等も同じ物を使っている模様です。(写真はアウトランダー)

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Back seat
後部座席です。思ったよりセンタートンネルが張り出している事もあり、あくまで4名乗車が基本のようです。少し座席を前に出してもらって、ちょうど足が収まる程度でしょうか。これならば最近の軽の方が広いでしょう。

3.運転した感想

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Front2
今時車で1トンを超えるのは当たり前で、1.5トンクラスも普通ですが、なんとミラージュは870kgです!これは軽い。ビックリしました。排気量は1リッターですが、軽いのでとにかく出足が速いです。CVTの設定も悪くなく、出足や加速はかなり良いと思います。少なくとも1.1リッターのパジェロジュニアよりは全然良いですね笑。

一方軽さが影響しているのか、気になるのは車自体の安定感。車体がゆさゆさと微妙に上下動して安定しません。常に揺れがあるため、私は1時間運転して酔ってしまいました・・・。運転席で酔ったのは久しぶり。まだ新車でサスペンションが固い?のもあるかもしれませんが、軽ければ良いと言うものでもないのでしょうか。

乗り心地やロードノイズはさして気になる点があるわけでもなく、またステアリング操作もフィットのように飛んでいきそうな事もなく、ここは三菱らしくしっかりしています。

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Interior3
こちらはシフトレバー。良心的なのはDsセレクトがある点です。DsはAT車で言えばセカンドですね。最近コストダウンのせいか無い車の方が多く、結構困ってしまいます。緩やかな坂道でいきなりLポジションを使うと、エンジンブレーキがかかりすぎてしまいます。また、上り坂ではCVTだと踏んでも反応が鈍い時があるので、Dsを選択して登り切ってしまう方が運転しやすいのです。

フットブレーキの連続使用は安全性にも関わる部分で、これは教習所でも散々教えられる重要な点。基本であるDs(Bやセカンド)を省略する理由が私にはいまいち理解が出来ません。最近変な位置でブレーキを踏む人が増えたのですが、エンジンブレーキがかけづらい事も影響しているかもしれません。




4.エンジンルーム

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Engine room
少し時間が余ったので、広い駐車場でエンジンルームを開けてみました。3気筒1.0リッターエンジンですから、エンジンルームはすかすか。これなら大きいエンジンも入りそうです。※後で調べたところ、海外では1.2リッターエンジンが標準の地域もあるのだとか。日本にも導入済み。

エンジニアでは無いので良し悪しは分かりませんが、ただのパイプのような空気取り入れ口を見るに、大してお金はかかってなさそうです。ただし、省かれがちなサスペンション基部のキャップはしっかり装着済み。上位車種では省かれているのに、何故でしょう・・・(海外仕様では標準??)

5.全体の感想

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Meter
三菱自動車としてはこの車を以前売っていたコルトの後継コンパクトカーとして取り扱っているそうです。しかしそれには無理があります。例えばオリックスレンタカーでは、ヴィッツなどのコンパクトより一段下の扱いにしています。トヨタで言えば最安のパッソと同レベルでしょう。

もしもこの車がコルトよりも下のクラスで、営業車や買い物メインの車であれば結構良い方なのかなと思います。しかし装備を増やして他社の大きめコンパクトと戦わせるのは無理があります。

デザインは特徴が無く安っぽい。走りも凄く良いと言うほどではない。内装の使い勝手は良いが、決してプレミアムと呼べる部分は無い。そしてネガティブイメージのタイ製※・・・。色々並べるとお買い得感が乏しいのです。(安全性は別にして、最近の軽の方がお金がかかっているように見えます。)

燃費については下道(郊外路)のみ100kmほどで、燃費計にて17〜19km/リットルでした。ハイブリッド無しで、1時代前ならスゴイ!と扱われたかもしれませんが、こちらも最近の他車比較では普通かもしれませんね・・・。

世界ではどうか知りませんが、やはり日本では売れていないそうです。CMからしてセンスが無いので仕方なさそうですが。どうにも今の三菱自動車方向性が曖昧で、たまに他社の中途半端なモノマネをして失敗しているような気がしてきます。


※私個人では”タイ製だから”と言う欠点は一切見えませんでした。そもそもの部品の作り・設計がチープ仕様なのであって、正直作りは日本製だと言われても全く気がつきかないほど普通です。以前試乗したタイ製マーチはがたがたと振動が酷く、作りももっとチープで、「やっぱりタイ製だ!」と思ってしまいましたが、こちらについては勉強したのか違和感がありません。

SUZUKIもスイフトはタイ製になるかもと長年言われていますし、円安・円高の如何に関わらず、時代の流れとして海外製造が増えていきそうです。

おまけ:ベニヤ・・・

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Luggage space
収納でもあるのかと思い、後部ラゲッジのマットを上げると・・・そのままボディーでした笑。おまけにベニヤ?!板かよ!と。。。実はパジェロジュニアのラゲッジも似たようなもので、こんな感じで板が使われていました。でもちゃーんと黒く塗装されていましたけどね・・・。

1996年製の車とコストダウンの手法が同じと言うのが、三菱の面白くも悲しい部分かもしれません・・・。

おまけ2:低価格車はそもそも売れるのか?

MITSUBISHI MIRAGE 三菱ミラージュ Interior lamp
アジアの人たちに話を聞いていると、メーカーが主張する「低価格車」よりも、より大きく立派な車を目標にしている人が多いような気がします。

インドタタ自動車のナノは大失敗で有名になりましたが、誰しもお金が無いからと言って”中途半端な物は買いたく無い”傾向があるように思います。特に今は昔と違ってインターネットで情報共有出来る時代です。私の書いた記事はきっと他国の人も読んでいるでしょうし、”みんから”を翻訳する人も沢山いるでしょう。

どんどん買う側の知識が上がっていく時代に、果たしてメーカーの戦略・思惑は通用するのか、今後も観察していきたいと考えています。




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